もういちど耳を澄ましてみよう 〜新年のご挨拶〜

遅くなってしまいましたが、あけましておめでとうございます。
本年も昨年以上に活動を活発にする予定です。
よろしくお願いいたします。

もういど耳を澄ましてみよう・・・

昨年末から頭の中から離れない言葉で、今年の活動の大きなテーマになりそうです。

なぜそんな言葉を思いついたかというと、
12月の前半に20年ぶりで沖縄県の久米島に旅をしました。
海の音の録音のためです。

ここ数年はのんびりと旅に出ることもなく、ましてや自然の真っ只中に行くということは全くない時間の過ごし方をしていました。

辿り着いたのはアーラ浜という人気が全くないビーチ。
到着して車を降りた途端、自分を取り巻く”音”がいつもと全く違うことに気がついて戸惑ってしまいました。

人工的な音がない。
押し付けられる様な音がない。

遠くで波の音、サトウキビの波のそよぐ音、鳥の鳴き声
が聞こえるだけです。

自分の身近に音のない不思議な感覚・・・
僕たちは文明的な生活の中で、いつの間にか人工的な音やテレビ、ラジオから押し付けられる音によって耳や感覚に ”ふた” をされてしまっているのだと気がついたときに愕然としました。

浜には毎日朝6時から夜7時まで5日間通いました。
一日中波の音を聞いていると、いろいろなことに気付かされます。

時間による波の違い、
場所による波の違い、
風による波の違い、
海を取り巻く自然の音も時間によって刻々と表情を変えます。

まだまだ色々なことがあるのだと思いますが、先人たちはゆったりとした時間の流れの中で、じっくりと海の音、風の音に耳を傾けながら自然と共存してきたんだな・・・・
そんなことを考えてしまいました。

今、僕たちが忘れているのは
そんな、移ろいゆく音の表情に耳を傾けること。
そして、そんな音に静かに耳を傾けることによって心、生活が豊かになるということ。

耳を澄ます

という言葉は僕たちの生活から姿を消してしまっているのではないかと考えてしまったのです。

ハイレゾが定着しつつある今、僕たちが生活の中に届ける音でどれだけの豊かさをユーザーの皆さんに提供できるか?
その可能性がぼんやりと見えつつあります。

2016年はそんなことをテーマに活動を広げて行きたいと考えています。
現在予定している自社制作のレコーディングも昨年よりも倍増しています。

皆様により良い ”音” をお届けできる様に本年も頑張りますので
よろしくお願いいたします!

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