クラシックCD制作マニュアル

このマニュアルは、あらかじめお読みいただくことによって、b0605dc1
音楽CD制作の作業全体の流れを把握して頂き、初めての音楽CD制作でも戸惑い無く“音楽に集中”して頂くために制作しました。

少しでも皆様の音楽CD制作にお役に立てれば幸いです。

 

音楽CDが完成するまでの流れ

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 お打ち合わせ
お客様が制作されたいCDのイメージを元に、録音場所、録音方式、録音のスケジュール、CDジャケットのデザイン、制作スケジュールなどについて打合せをします。

 

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 ホールの選定と下見
演奏される楽器、音楽に応じて適した響きがあります。特にクラシック音楽の場合、楽器の音そのものと同様に、録音する場所の響きも演奏、サウンド、録音の全てに大きな影響を及ぼします。 従ってホールの選定は注意深く行いたいものです。

ホールの響き、設置してあるピアノ、アクセス、料金、空き日程などを調べてホールを選定しま
す。
ホールを予約する前には、実際にホールに楽器を持参して演奏される事をお勧めします。実際の響きを確認する事は勿論、録音当日不要な緊張やとまどいをなくすためにも、楽器を持参しての下見は大切です。

また、レコーディングは長時間にわたる集中を要求されます。
演奏する時間にはしっかり演奏して、休憩するときはしっかりリラックスできることがとても大切です。
そういう意味ではお客様がリラックスできる環境、美味しい食事、お茶がとれる場所がホールの周辺にあるか? などをチェックすることも大切です。

 

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 ホールの予約
条件的に満足のいくホールが決まったら予約をします。

録音の初日は、機材のセッティング、音の調整などで3~4時間が必要となります。
録音にかかる日数は、最低でも2日、理想的には3日見ておいた方が良いでしょう。

また、録音は春か秋に行うのが理想です。 夏と冬は楽器にとってもあまり良い季節とは言えませんし、空調の使用が前提になるため、空調ノイズなどの問題がつきまとい、録音に良い結果をもたらしません。 予約に際しては、ホールごとに細かい決まりがありますので、漏れの無い様に注意しましょう。

 

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 ホールサイドとの打ち合わせと技術下見
ホールと録音当日の使用について、具体的な打合せを行います。 ホールの使用時間、ピアノや楽屋の使用、その他付帯設備の使用について打合せをして頂きます。

借り主は基本的にお客様ご自身となりますので、打合せにはご出席をお願いします。 このとき、技術スタッフも同行して録音機材の設置場所や搬入経路の確認、電源の使用、などについてホールサイドと打ち合わせを行います。

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 ピアノ技術者(調律師)の予約
ピアノを使用する場合、ホールの予約と同時にピアノ技術者を予約される事をお勧めします。 ピアノ技術者は、ご存じの方もいらっしゃるかとは思いますが、音楽作り、音作りにおいて録音技師以上に重要なパートです。

録音に慣れたピアノ技術者であれば、演奏家が弾きやすいこと、演奏家がイメージした音色が
再現できること、マイクとスピーカーを通して聞いた音が演奏家のイメージどおりになっていること、以上の3つのバランスを取ることが出来ます。
一方、録音に慣れていないピアノ技術者は、ホールの中での音色が良ければそれで仕事を終えてしまいます。

しかし、録音においてはスピーカーから再生される音が全てです。ここに最終のターゲットをおけるピアノ技術者の力があってこそ、演奏家から自由な音楽を引き出し、より魅力的な音楽と音色を記録することが可能になります。
なお、ホールによっては指定の業者さんがある場合がありますのでご注意下さい。

 

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 ディレクターの確保
本番の録音で演奏だけに集中して頂くために、ディレクターを立てる事をお勧めします。 ディレクター不在の場合、ご自分の演奏をご自分で聴いてOK/NGの判断を下さなければなりません。
ご自分の演奏を理解されている方に演奏をチェックしていただくことによって、無駄なプレイバック(録音した物を再生してチェックする事)や精神的な負担を減らす事が出来、より音楽に集中する事が可能になります。
 (VIVID productionsからの経験豊富なディレクターの派遣も可能です)

 

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 スタッフによるリハーサルの下見
レコーディングに向けてのリハーサルが固まってきた頃、スタッフがリハーサルにお邪魔することがあります。
エンジニアが生の音を聞く事によって、録音の方法やイメージを固めるためと、実際に顔を合わせ、会話をする事によって人間関係を円滑にし、録音の現場には少しでも“気心が知れたスタッフ“として参加するためです。
これによって、録音現場での緊張を呼び起こす要素を少しでも軽減させるのも狙いの一つです。

 

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 その他の打ち合わせ
録音の進め方、どのような感じの音に仕上げたいか? などについて打合せをします。

 

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 録音当日

準備

技術チーム、調律はホール会館と同時に準備を開始します。 用意CD制作マニュアル1する機材の内容にもよりますが、2時間程度が機材セッティングの時間のために必要になります。
調律の仕上がり具合などにもよりますが、準備の間練習をしていただくことは問題ありません。但し、機材が行き交いますので楽器の扱いにはご注意下さい。

テスト録音

CD制作マニュアル2本番の録音に入る前に、録音しようとしている音が意図した音になっているかどうかをチェックする必要があります。 マイクを通して聞く音は必ずしも生で聞く音と同じではありません。
その“差”を修正するための作業が必要です。

演奏を録音する、再生して聞いて議論する、機材のセッティングを修正する・・・ この作業の繰り返しを何度か行います。
全員がOKと思える音になったところで、いよいよ本番の録音となります。 録音内容にもよりますが、この作業には1時間程度かかります。
ですから、1日目の録音開始時間は12時過ぎとなる事が多い様です。

本番録音

リラックスして本番に臨みましょう!!
録音には気分の落ち着く物などを持ってこられる事をお勧めします。

編集を前提とした録音の場合でも、通しで演奏するテイクを確保する事が必要です。

部分ばかりで進行してしまうと、全体の仕上がりが見えないままに録音を終えてしまう事になり、たとえ間違いのない演奏が出来上がったとしても、平坦で面白みのない音楽になってしまう場合がほとんどです。
ですから、私たちVIVID productionsでは、レコーディングが決まったら“とにかく、みっちり練習してきてください。”とお客様にお願いします。 これはお客様の技量云々の問題ではなく、録音という非日常的な場に身を置かれた場合でも、しっかりとご自分の音楽を再現していただくためのお願いです。

個人差はありますが、なるべく少ない回数、集中して演奏に臨む方が良い結果を得られる事が多い様です。 たっぷりと休憩を取りながら、演奏を心から楽しむことが大切な様です。

撤収

撤収には1時間から1時間半を必要とします。
ホールの退出時間からその時間を引いた時間には、録音を終了して下さい。

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 編集
録音終了後、全ての演奏を収録したCD-Rをお渡しします。演奏、録音のチェックと後日の編集箇所の指定に使用して頂きます。

CDの演奏の冒頭にはテイクナンバーと呼ばれるコールが入っています。 編集に使用する譜面上に、編集箇所とテイクナンバーを書き込んで頂く事によって編集箇所を指定して頂きます。
その指示に従って編集を進めていきますが、必ずしもご指定の場所で編集が出来ない場合もあります。その場合、音楽的にダメージのない範囲で編集箇所を前後させる事があります。
編集が終わった素材は立ち会いの元でご確認頂くか、CDを郵送してチェックして頂きます。 立会編集は別途スタジオ使用料が必要です。

 

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 マスタリング

編集の終わった各曲を指定の順番に並べ、曲ごとの音量、音質、曲同士の間の時間を調整します。曲間の時間、音量差などは曲ごとのイメージを大きく左右します。

並べた物を通して聞く、修正を加える、また通して聞くと言う作業の繰り返しです。忍耐力を必要としますが、頑張りましょう。
CDに書き込まれる曲名、CDのタイトルやCD番号などの情報もこの作業で原盤に記録します。 マスタリングも編集同様CDのやりとりで行う事が可能です。 立会の場合、別途スタジオ使用料が必要です。

 

JASRACについて

著作権の申請、使用の許諾が必要な楽曲が含まれている場合には、JASRACへの申請をお願いします。 使用の許諾につきましては、VIVID productionsで代行する事も可能です。
JASRACに著作権の管理を申請したり、許index_clip_image006諾を得た場合、バックインレイに指定のシールを貼る事が義務づけられます。(このシールは申請と同時にJASRACから配給されます)
海外でプレスを行う場合はこのシールを貼る事が必須となりますが、国内でプレスを行う場合、工場によってはシールの貼り付けが免除されている工場がありますので、印刷での表示が可能となります。

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 ジャケットデザイン
ジャケットのデザインは音同様とても大切です。

私たちVIVID productionsでは、演奏家の皆様にジャケットにはお金と時間をかけてくださいとお願いしています。 音楽のイメージに沿ったジャケット、音楽のイメージを補うようなジャケットを作ることによって音楽そのものが、いっそう輝きを増して聞こえるようになります。 VIVID productionsでは、専属のデザイナー、カメラマンをご紹介できます。
ジャケットデザインをご自分で行われる場合、VIVID productionsからテンプレートのデータをお渡ししますので、それを使用して作業を行ってください。制作する物はジャケット、盤面、帯、バックインレイの4点です。
また、実際の印刷される物は、コンピューター上で見ている物、またはコンピューターからプリントアウトされた物と色合いが異なってしまいます。
これはコンピューターと印刷の色の出し方の違いに起因する物です。
厳密に色を再現されたい方には色校正をお勧めしますが、別途時間と費用がかかります。盤面についても同様です。

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 プレス
マスタリングを終えた音声データとジャケットのデータが揃ったところで、プレス工場への入稿となります。 プレスの上がったディスクは工場から直接ご指定の場所へお届けします。

納期は通常20日です。 完成したCDを流通に流すことをお考えの場合、発売日の3ヶ月前にプレスを終了されていることをお薦めします。
CDの情報がディストリビューター、雑誌、インターネットに十分行き渡るまでに3ヶ月を必要とします。 たとえよいものができても、この情報が行き渡る前に初売してしまうと、思うような売り上げに繋がらないことが多くあります。

 

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 流通とダウンロード

私たちVIVID productionsで制作していただいた音源はご相談の上、VIVID productionsレーベルのタイトルとして販売をお手伝いさせていただくことも可能ですし、そうならない場合でもレーベル同様の流通、販売のお手伝いを致します。 VIVID productionsでは、完成した音源の販売もお手伝いします。

流通

流通に乗せ、全国のCDショップでの購入が可能になります。
店頭に並べてもらうためには、CDショップからの注文が必要となります。
CDショップに対しては、注文票というCDの基本的な情報とPRを記述したシートが発売日前に配布されます。CDショップはこの注文票の情報を元に発注を決定するので、魅力的な注文票の作成も大切なポイントです。 流通でCDを販売した場合、売上金額の50%が流通に関わる業者に支払われます。 別途流通登録費用が必要です。

ダウンロード販売

VIVID productionsでは、高音質ダウンロード販売のe-onkyo music様と業務提携をしています。 VIVID productionsレーベルでの発売が決定した場合、e-onkyo musicからの配信が可能となります。 手数料は売り上げの50%ととなります。
また、手数料は割高になってしまいますが、i-tune Storeからの配信も可能です。
こちらの手数料は売り上げの70%となります。

VIVID productionsサイトでの販売

VIVID productionsレーベルでの発売が決定した場合、VIVID productionsサイトでの販売が可能となります。手数料は売り上げの25%となります。

 

CD制作の費用・その他

 これまでご説明したホール使用料、調律、録音、編集、マスタリング、写真撮影、ジャケットデザイン、プレス、流通登録を行った場合、贅沢に制作したとして100枚あたりの経費が160万円前後になります。

録音の日程を2日、ホールを郊外の安価な場所、などに調整することによって経費はかなり削減できます。 一
枚2500円を手売りで販売したとして、1000枚完売したときの収入は250万円になります。
クラシックの演奏家の場合、ほとんどの場合がコンサート会場での手売りになるケースが多いようです。 活発に活動されている方の場合ですと、早ければ1年くらいでこの枚数を売り切ってしまわれる方もいらっしゃいます。

演奏家としての自分をよりよくPRすると言うことはとても大切な仕事だと思います。
クラシックのCDの場合、かかる費用は地道な活動の中で改修できる範囲の物だと思います。
初回の費用が用意できれば、定期的なCDの制作が可能だと思います。

最後に、

常々音楽CD制作のご依頼を頂いたときに、お客様にご説明する内容をまとめてみました。
ご不明な点はお問い合わせ下さい。

“音楽を愛している限り、全ての演奏家の中にある音楽は同じ” が、私たちの信念です。
皆様の中にある、“音楽を掘り起こす作業”をお手伝いできれば、この上ない幸せです。

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